ただのラブストーリーとは一味違う『La La Land』
今日も大好きな映画乗せていきます。たろう。
ブログを始めて4本目なんですが、こうやって感想を書くことは自分のなかでしっかりとその映画をかみ砕くいい機会になっている気がします。
もちろん、映画をみて純粋に「すごいよかった!!」もしくは「あんまり好きじゃない!!」で終わるのも最高に楽しいのですが、なんせ時間を持てあました大学生なのでちょっと考えてみることにします。
ということで、今回は『La La Land』です。
好き嫌いの別れるミュージカル映画ですね。
僕自身ミュージカルはすごい好きで海外ではライオンキング、チャーリーとチョコレート工場、オペラ座の怪人を、日本ではキンキーブーツを見に行きました。来年の2月にはドリームガールズも見に行く予定です。(笑)
ミュージカルが苦手という人からはよく「なぜ急に歌いだすのかがわからない」といった意見を聞きますが、僕からしたら映画、歌、ダンスで独立しても成立する文化を合体させたらそりゃ面白いでしょって感じなんです。「カレー」も「うどん」もおいしけば「カレーうどん」もそりゃおいしいよ、みたいな。
とにかく、食わず嫌いな人はぜひ一口、試してみてはいかがでしょうか。
監督・脚本:デミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、ジョン・レジェンド、J・K・シモンズ
あらすじ:
ロサンゼルスで役者を目指すも、オーディションを受けては落ちる日々を繰り返すミア。一方、純粋なジャズを広めるために自身のジャズバーを経営することを夢見るも、その不器用さから売れないジャズピアニストのセバスチャン。そんな二人は偶然の出会いを何度も繰り返すうちに次第に心を許しあい付き合うことに。そんな中、古い友人からあるバンドへの誘いを受けたセバスチャンは生活の安定を求めてジャズから離れる決意をします。夢をあきらめかけたセバスチャンとミアの間には次第に確執が生まれ、二人は別れることに。そんな中、ミアに映画俳優の大きな仕事が舞い込むことで2人は再会し...。
感想(ネタばれありかな)
この作品は『セッション』で知られるデミアン・チャゼル監督が 監督・脚本をつとめたもので、セッションで鬼教官を演じたJ・K・シモンズもちょこっとでてきましたね。
ライアン・ゴズリングはこの映画のためにピアノを猛特訓したのだとか。手のドアップでごまかさないピアノシーンは努力のたまものなんですね。
なんといってもこの映画のラストは印象的です。僕も初めて見たときはすごい混乱したのを覚えています。二人が夢見た"もしかしたら"の世界が流れるあのシーン。切ない..。
ということで、今回もポイントをまとめて書いていきたいと思います。
- とにかく美しすぎる映画
- ラブストーリーだけど本題はそこじゃない
- 映画中にちりばめられた名作のパロディたち
まず、何より作中の絵がとっても美しいのです。ドレスの配色であったり、夜景や街並み、そのすべてが美しすぎるくらいです。実際に出てくるのはL.A.のハリウッド壁画やグリフィス展望台、サンタモニカビーチ(?)などの観光地ばかり。僕も実際にいったことはあるのですが、ハリウッド壁画の横にあんな洒落たバーはなかった気がします(笑)映画はすべてハリウッド内で撮影されてるんだろうなあ(笑)
そして次に、この映画はラブストーリーのように見えてそれだけじゃないんです。
映画では、二人の恋愛模様と同じくらい(もしくはそれ以上に)夢や目標に向かって奮闘する2人の姿がでてきます。これこそが、描きたかった本当のテーマではないのかと僕は思います。二人が最後に別れた理由も、「(ミアが)夢を実現するためには全力ですべてをかける必要がある」というセバスチャンの言葉からでした。
一つのことを実現させるには他の事をすべて諦めてでも全力で追う必要がある。
というのが脚本も務めたデミアン・チャゼル監督のメッセージのような気がします。
そう考えると、二人がそれぞれの夢をかなえたこの結末はある意味ハッピーエンドなのかもしれません。
ここで、一つ逸話を紹介します。映画のオープニングで高速道路に渋滞した車の上で踊る若者たちが印象的なこの映画ですが、これはL.A.に夢を求めてやってきた若者たちを揶揄しているそうです。その証拠に、映画のラストで一流の映画俳優になる夢をかなえたミアは同じ高速道路の渋滞に引っかかるもいともたやすく横道から渋滞を抜け出します。これはミアがもう夢を追いかける若者の一人ではないことを意味しているのではないかと考えられています。
次に、この映画は作中にいろいろな映画のパロディが登場します。
デミアン・チャゼル監督の映画好きさが前面に出ていますね。
具体的にどこがなんのパロディになっているのかは、僕なんかよりも詳しい人によってにたくさんの記事が出ているのでちょっと検索してみてください(笑)
なかでも、印象深かったのは街灯横でタップダンスをするシーン、これは間違いなく『雨に歌えば』の街灯につかまり雨の中歌うシーンから来ていることがわかります。
そして、何より僕が大好きなのは、セバスチャンが恋人と自分のバーに訪れたミアを見送る結末。これは、名作カサブランカのラストにも似ている気がします。
自分だったら最後に微笑むことができるだろうか、無理だろうな(笑)
最後に、雑談ですが本日11月12日はライアン・ゴズリングの39歳の誕生日だそうです。。。へー
とにかく、僕の大好きな映画なので見たことない人はぜひ見てみてください。
というか、見たことない人はここまで読まないですよね(笑)