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日々、見た映画の感想をつらつらつらつら記録します。

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サイコミステリー『ゴーンガール』で揶揄される本当のテーマとは

こんばんは。今日も映画の感想を書いていきます。

 

その前に、これから記事の構成を以下の通りにしようかと思います!

  1. タイトル
  2. あらすじ
  3. この映画のここがすごい!(みどころ)
  4. 映画を見ての感想

なので、「映画をまだ見てない」という人はタイトルみどころ、あらすじなんかを読んで興味がわけばぜひ映画を見てください!

「その映画もう見たよ」という人とは映画をみての感想で考察や感動を共有出来たらいいなと考えています。

 

では早速...

今回はデヴィッド・フィンチャー作品から『ゴーンガール』

 ブログ開設してから何となくヒューマンドラマやラブストーリーが続いていたので、ここでミステリーを紹介します!

実は僕自身、この夏にデヴィッド・フィンチャーはまりしてNETFLIX, Hulu, Amzon Prime Videoにのっているフィンチャー作品全部見ちゃいました。そんな中から今日は1つ。

 

みどころ

 

まず、デヴィッド・フィンチャーといったらミステリー、サスペンス映画の鉄人ですよね。

作中ずっと流れる不穏な雰囲気。常に不安をあおるような映像なのにどこか絵は美しかったりも...

これは、時折写される曇り空のせいなのか、明け方の光具合のせいなのか、ずっと流れてる音楽(?)効果音(?)のせいなのか、、なんだかずっと一つの緊張感が継続している感じです。

この映画、前半はゆっくりと一つ一つ事実が浮いてくる形になっていて、見ているこっちに今後の展開を推理させます。

その後、中盤答え合わせがあり、前半部が大きな計画の中にあることを教えてくれます。

そして後半では計画から離れ、手に負えなくなる現実が描かれています。

特に中盤からラストにかけての展開は目が離せません。

かなり、重たい映画となっているので「今日はどっぷり映画みるぞ!」ってときなんかに見てはいかがでしょうか!

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出典:YAHOO! JAPAN 映画 https://movies.yahoo.co.jp/movie/350277/

監督:デヴィッド・フィンチャー

脚本:ギリアン・フリン

出演 :ベン・アフレックロザムンド・パイクニール・パトリック・ハリス

 

あらすじ

5回目の結婚記念日の朝、ニック・ダンは妻のエイミーが失踪したことに気づきます。台所で見つかった血痕や争った跡などから警察は初め、誘拐の線で捜査を進めます。しかし、夫ニックの不可解な行動や大学生との不倫関係の露出により世間は次第に彼がソシオパス(社会病質者)であり妻を殺したのではないかと疑いはじめます。そんな中、妻が妊娠していた事実が明るみに出ることで事態は大きく動き出すことにー。

 

 

感想(ネタばれあり)

 

全体を通して先が読めない展開はさることながら、現実がエイミーの計画から大きく離れていく展開からは特に目が離せません。

しかし、僕はなんだか普通のミステリー映画とはどこか違う雰囲気も感じました。

 

実は、ブログを書き始めてから僕は以下のことを強く感じるようになりました。

「どんな映画にも監督(もしくは脚本)が本当に伝えたいことが隠れている

 

そこで、この記事のタイトルにも書いたとおり、このサイコミステリー映画を通じて訴えられていることについてすこし考察してみたいと思います。

 

僕はこの映画を見て、夫婦の結婚生活を風刺しているのではないかと感じました。

映画のラストにはこんなセリフがあります。

Nick: And then all we did was resend each other, and try to control each other. And cause each other pain.

(僕らがやっていたのは憎しみ合い、支配し合おうとし互いを苦しめただけじゃないか。)

Amy: That's marriage.

(それが結婚よ。)

出典:gone girl (2014)

 

夫の浮気を見つけた妻エイミーは緻密な計画によって夫を殺人犯にしたてあげようとします。世間がニックに非難の声を投じる中、テレビ番組で流されたニックの迫真の演技で思慮深い理想の夫を演じる姿にエイミーはくぎ付けになります。これは、結婚生活に大事なのは本音やリアルな感情なんかではなくいい夫を演じきることであるというメッセージとも受け取れます。

映画ラストの取材シーンでは自身の容疑を晴らすために夫に発言内容の指示をするエイミー下手に動けば殺されかねないため指示に従うしかないニックが描かれています。

このがんじがらめの状態こそ結婚生活を揶揄しているのではないかと僕は思います。

 

 

そしてもう一つ、この映画は結婚にこぎつけるために妊娠をする女性も同時に揶揄している気がします。

映画中盤で立場が弱くなったエイミーは妊娠していたという事実により一気に立場を逆転させます。また、映画終盤でも、出ていくというニックに対し妊娠を告げることで出ていけない状況を作り上げます。

これは実際、現実において、結婚するために妊娠する女性に対し、そのあと待ち受ける想像とは違う地獄のような結婚生活を暗示しているのではないのでしょうか。

 

 

 

以上、今日も夜な夜な勝手な解釈を書いてみました。

ミステリー特にフィンチャー作品なんかはいろいろな考え方が取れる作品ばかりなのでぜひ感想を共有しましょう。寝ます。